「生誕140年記念 下村観山展」内覧会レポート
2013年12月7日(土)から、横浜美術館にて「生誕140年記念 下村観山展」が開催されています。下村観山は1873年(明治6年)生まれ、和歌山県和歌山市の日本画家です。
下村観山と横浜にはいくつかのエピソードがあります。幼い頃から狩野芳崖や橋本雅邦に師事して狩野派の描法を身につけた観山は、1889年(明治22年)に東京美術学校に第一期生として入学し、横山大観らとともに、校長の岡倉天心の薫陶を受けました。本年度の2013年は岡倉天心生誕150年の年であり、没後100年という記念すべき年です。岡倉天心は幼少時代を横浜で過ごした事もあり、横浜に縁があります。その他にも、横浜の実業家である原三渓から招かれた観山は、画業に専念出来る環境を与えられました。
この様に横浜と縁のある観山の作品や資料を、横浜美術館は長く蒐集してきました。横浜美術館は過去にも、「大観と観山展」(1990年)を開催しています。今年は観山生誕140年にあたり、大規模な回顧展の開催となりました。本展覧会は4つのセクションで構成され、第1章は「狩野派の修行」、第2章は「東京美術学校から初期日本美術院」、 第3章は「ヨーロッパ留学と文展」、 第4章は「再興日本美術院」となっています。本展覧会は、前期が12月7日(土)から2014年1月8日(水)まで、後期が2014年1月10日(金)から2月11日(火・祝)までとなっていて、前期後期の他に12月に1度、1月に2度、数点毎の細かい展示替えがあり、合計5回の変更があります。本展覧会では156点の作品および資料が紹介されます。5回の展示変更の中、常時約110点前後が展示され、通期で展示される作品および資料は69点となっています。
過去最大級となる下村観山の回顧展。この機会に是非ご高覧下さい。
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