「TOKYO 1970 by Japanese photographers 9」開催
森山大道「写真よさようなら」
2013年10月5日(土)から、アルマーニ / 銀座タワーにて「TOKYO 1970 by Japanese photographers 9」が開催されます。
現在、世界のアート写真業界において、日本の戦後写真は注目を集めています。中でも、高度経済成長期として日本がすさまじい発展を遂げ、政治的、文化的にも激動期であった1970年代は、特に個性豊かなフォトグラファーを多数輩出した時代でもありました。その70年代を代表する9人のフォトグラファーが「東京」をモチーフに撮影した作品が、今回本展覧会で一堂に会します。
本展の見どころは、1970年代の日本を代表するフォトグラファー、沢渡朔さん、須田一政さん、立木義浩さん、寺山修司(享年47歳)、内藤正敏さん、中平卓馬さん、細江英公さん、森山大道さん、渡辺克巳(享年64歳)の9人の作家が集結し、森山大道さんの「写真よさようなら」、中平卓馬さんの「来たるべき言葉のために」シリーズから未発表作品を初めて展示するなど、合計約300点の作品が展示されます。展覧会キュレーターはAkio Nagasawa Publishing代表の長澤章生さんを迎え、会期中にはフォトグラファーによるワークショップが多数開催され、作品の鑑賞だけでなく、実際にフォトグラファーとの交流も楽しむことができます。また、展示作品は購入が可能となっています。
【展覧会キュレーターからのメッセージ】
TOKYO 1970 長澤章生
東京という街は、あまりに巨大で、その人の生きた時代、生活環境、そして文化背景によって、同じ場所に立っていても見えている風景は様々。そして、今でも変化し続け、その様相は止まる所を知らないこの都市について考える時、立脚点が異なれば全く違った様相が現れ、常にそれぞれの記憶の断片を羅列し続けるしかないでしょう。
今回は東京を考察する一断片として、高度経済成長を背景とし、波乱に満ちた政治的状況、文化的状況によって人々の精神風土に劇的な影響を与えた1970年代に注目致し、この時代を紐解く一つの鍵として、時代のトリックスターであった寺山修司(演劇実験室「天井桟敷」主宰)を端緒に、それぞれ何らかの形で彼の磁場と影響関係にあった沢渡朔、須田一政、立木義浩、内藤正敏、中平卓馬、細江英公、森山大道、渡辺克巳、総勢9名の写真家による彼らの見た、感じた東京を紹介します。
これらの作家の作品は、全く一様ではありません。それは、その時代精神を体現しながらも、それぞれの個人に根差したリアリティーを表しています。この多様性の中に、観客は、自分の考える東京を見るでしょうか。それとも全く知らなかった東京の顔を知ることとなるでしょうか。
この展覧会は、個人に立脚した切実な写真表現を通して1970年代の東京を考察することで、極々断片ではありながら(断片であるからこそ)、現代の巨大都市を逆照射し、我々の住む“東京”について考える一つのきっかけとなるのではないでしょうか。
それぞれの作家の代表作のひとつにもなっている作品群は、40年を経た今もなお輝きを放って観る者を魅了します。この機会に是非ご高覧下さい。
「TOKYO 1970 by Japanese photographers 9」 開催概要
会期:2013年10月5日(土)~10月29日(火)
時間:月-金:11:00-20:00 土日祝:11:00-18:00 (入場は閉館の30分前まで)
会場:アルマーニ / 銀座タワー 9階 東京都中央区銀座5-5-4
展覧会キュレーター:長澤章生(Akio Nagasawa Publishing)
出品作家:沢渡朔、須田一政、立木義浩、寺山修司、内藤正敏、中平卓馬、細江英公、森山大道、渡辺克巳(50音順)
主催:IMAメディアプロジェクト
特別協賛:ジョルジオ アルマーニ ジャパン株式会社
入場料:800円 (小学生以下無料)
前売りチケット:600円(e+(イープラス)にて8月27日から10月4日まで販売)
前売り購入はコチラから
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