杉本博司 個展「Hiroshi Sugimoto: Five Elements」
Hiroshi Sugimoto
Five Elements, 2011 (Bay of Sagami, Atami) Pagoda, 2010/Inlaid Seascape film, 1997
© Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi
2012年4月3日(火)より杉本博司さんによる個展「Hiroshi Sugimoto: Five Elements」がギャラリー小柳で開催されます。本展は、3月31日より7月1日まで開催される東京・原美術館での個展「杉本博司 ハダカから被服へ」並びに、同日よりシアター・イメージフォーラムにて封切公開されるドキュメンタリー映画「はじまりの記憶 杉本博司」と連携し開催されます。
Five Elementsとは、仏教経典の中で世界の構成要素とされる五大、すなわち地・水・火・風・空のことを指しています。その五大は、平安期に日本で独特の発展を遂げた舎利塔の造形、五輪塔の形のもととなりました。釈尊の舎利容器がそのまま宇宙を表現するというその抽象的な表現は、おのずから数学的な形態をとることとなり、地は方形、水は球形、火は三角形、風は半円形、空は宝珠形となりました。杉本さんはその五輪塔を光学硝子で成型し、釈尊の舎利の代わりに、自作の海景フィルムを納めました。杉本さんはこう言っています。「数学は世界を数字に置き換えて表現しようとする。世界を数学的に理解しようとする心のありようは、私には美と信仰の問題へと先祖帰りしていってしまう。しかし私には、今、帰依すべき対象となるような偶像を持たない。神も仏も去ってしまった現代に取り残された私にとって、その対象がかろうじてあるとすれば、それは私の意識の源である、あの海景なのだ。私は五輪塔を光学硝子で作り、その水球のなかに海景を納めた。」
本展でご紹介する五輪塔は、2010年から2011年にかけて開催されました丸亀市猪熊弦一郎現代美術館での個展「杉本博司 アートの起源」[宗教]の回で初公開され、その後テキサス州マーファのチナティ財団での個展に出品、今回初めて東京で展示されることになりました。
ギャラリー小柳では、五輪塔によって表現した舎利塔という模型に閉じ込めた世界と、モノクロームの無限の階調で表現される杉本さんの銀塩写真の代表作「海景」シリーズから、最新の海のプリントが鑑賞出来ます。
展覧会の初日には作家も来廊します。会期は2012年4月3日から6月23日まで。この機会に是非ご高覧下さい。
展覧会名:Hiroshi Sugimoto: Five Elements
会期:2012年4月3日(火)~6月23日(土)
[初日 4月3日(火)18:00~20:00 作家来廊]
開廊時間:12:00~19:00 日月祝は休廊
会場:ギャラリー小柳
東京都中央区銀座1-7-5小柳ビル8F
Tel: 03-3561-1896 Fax: 03-3563-3236
URL:http://www.gallerykoyanagi.com
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