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イ・ブル展:私からあなたへ、私たちだけに

By the editors of TECHNÉ, posted at 11:37 AM on January 14, 2012

《ブルーノ・タウトに倣って(物事の甘きを自覚せよ)》
2007年
ビーズ、ステンレススチール、金網、ポリ塩化ビニル、チェーン
258 x 200 x 250 cm
展示風景:「すべての新しい影の上に」カルティエ現代美術財団、パリ
所蔵:ギャルリー・タデウス・ロパック、ザルツブルグ、パリ
Courtesy: the artist and Fondation Cartier pour l’art contemporain, Paris
Photo: Patrick Gries

2012年2月4日(土)から5月27日(日)まで、六本木・森美術館にて「イ・ブル展:私からあなたへ、私たちだけに」が開催されます。

イ・ブル(1964年生まれ)は、1990年代にニューヨーク近代美術館やリヨン・ビエンナーレ、ヴェネチア・ビエンナーレなど数々の国際的な美術館での展覧会や国際展に参加し、以降は現代アジアを代表する韓国人アーティストとして国際的な評価を確実なものにしてきました。1980年代末以降、韓国が国家として民主化、近代化、経済発展を遂げていく過程でアーティストとしてのキャリアを築いたイ・ブルは、20世紀のさまざまなユートピア理論や文学、社会政治学に言及し、同時に韓国の近代史や自身の個人史を編み込みながら、理想の社会の在り方や人間像を問い続け、その普遍的な価値を模索してきました。本展は、自身の身体を使った初期のパフォーマンスから、人間を超越した存在としての彫刻シリーズ、建築や都市模型をイメージさせる近年の作品まで、究極の身体、理想の社会を追い求めてきたイ・ブルの思考プロセスを、新作を含む代表作約45点を通して一望する世界初の大規模個展です。

展覧会のサブタイトルである「私からあなたへ、私たちだけに」は、アーティストから広く社会に訴えるメッセージでありながらそれを政治的・プロパガンダ的な方法ではなく、むしろ政治的・社会的な変革の波に翻弄される個人の感情、パーソナルな関係性を重視するイ・ブルの姿勢を表しています。理想の社会を考えるうえで、全体と個人の関係性を意識させる示唆に富んだ言葉です。この姿勢は展示の最後で披露される本展のための新作に見ることができます。この機会に是非ご高覧下さい。

作家紹介;
1964年生まれ、ソウル市在住。弘益(ホンイク)大学で彫刻を専攻。1990年代後半には国際的にも高い評価を受け、グローバル化以降のアートシーンの中でアジアを代表するアーティストとしての位置を確立したニューヨーク近代美術館(1997年 )、ル・コンソルシウム(ディジョン、2002年 )、国際交流基金フォーラム東京、2003年)、カルティエ現代美術財団(パリ、2007-08年)などで個展のほか、欧米、アジアを中心にグループ)などで個展のほか、欧米、アジアを中心にグループ展多数。1998年にはヒューゴ・ボス賞ファイナリスト、1999年の第 48回ヴェネチア・ビエンナーレでも受賞歴がある。

主催:森美術館
後援:駐日韓国大使館 韓国文化院、在日本大韓民国民団中央本部
協賛:株式会社大林組、トヨタ自動車株式会社、Soo Seok Trading Co., LTD.、Ilshin Foundation、三建設備工業株式会社
新菱冷熱工業株式会社
特別協力:株式会社菱晃 協力:シャンパーニュ ニコラ・フィアット、ボンベイ・サファイア

企画:片岡真実( 森美術館チーフ・キュレーター )
会場:森美術館 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
開館時間:10:00 -22:00|火 10:00 -17:00| *いずれも入館は閉館時間の 30分前まで *会期中無休
*ただし 3/20( 火・祝 )は 22:00まで、3/24( 土 )は「 六本木アートナイト 2012」開催に伴い翌朝 6:00まで開館
入館料:一般 1,500円、学生( 高校・大学生 )1,000円、子供(4歳-中学生 )500円 *表示料金に消費税込
*本展のチケットで「MAMプロジェクト 016:ホー・ツーニェン」展、展望台 東京シティビューにも入館可(スカイデッキを除く)
*スカイデッキへは別途料金 300円がかかります
お問い合わせ:Tel: 03-5777-8600(ハローダイヤル )
http://www.mori.art.museum/jp/index.html

バージョン情報
Version 3.0
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