オノ・ヨーコ展 「灯 あかり」
©Yoko Ono
2011年12月10日から2012年1月28日まで、小山登美夫ギャラリー(東京・清澄)にてオノ・ヨーコ展「灯 あかり」が開催されます。1960年代以来、オノ・ヨーコさんはアーティストとして世界にひらめきを与えるメッセージを発信してきました。その創造的活動への原動力には、一貫して「平和と自由への祈り」というテーマがあります。オノ・ヨーコさんの作品は、社会の規範や固定された価値観へ疑問を投げかけ、そして特に社会が変化を迫られる時に、人々それぞれの想像力に働きかけることで未来への力を与えてきました。
2011年7月、オノ・ヨーコさんは「美術の分野で人類の平和に貢献した作家」として第8回ヒロシマ賞を受賞し、受賞記念展を広島市現代美術館で開催しました。その“希望への路”という個展タイトルには広島と長崎の被爆からの復興、そして日本がまさに今直面している地震と津波そして原発事故による被災からの復興への強いメッセージが込められました。
広島と長崎の市民が不屈の精神と叡智の力で深い悲しみと苦難を乗り越えてきたその力が世界に希望の光を与えるのです。
人類の最高の叡智は、私たちみんなが持っている超能力です。それはいざという時に、意識の奥から出てくる叡智に輝く力で、念願だけで山を動かすこともできる凄い力です。
(オノ・ヨーコ「人類の叡智の力を信じましょう」2011 より)*
オノ・ヨーコさんは私たちそれぞれが持つ想像力と超能力に、まるで「灯をともす」かのようにメッセージを送り続けます。小山登美夫ギャラリーでの展覧会「灯 あかり」では、震災を受けた日本に灯をもたらすような、数々の作品を展示します。《灯への道》は、観客が巨大な迷路の中を歩き、暗闇を抜けた先に光を見つける作品。《ミエナイ人タチ》は、暗闇の中のほのかな光にうつし出される透明な人型のオブジェ。広島市現代美術館で展示された《ノコリ》は、東日本大震災で倒壊した家の部材、家具を再建への願いを込めて並べた作品の再制作。また、同作品の一部に基づいて、今回の「灯 あかり」展のために制作した新作エディション作品《AIR CLOCK》も展示されます。そして6Fのスペースには、作家の祈りと思いが込められた文字が展示されます。オノ・ヨーコさんの個展は小山登美夫ギャラリーでは初めての個展となります。
作家紹介;
オノ・ヨーコは1933年、東京生まれ。日本で哲学を学び1953年にニューヨークに移りすぐにニューヨークの前衛活動の中心的な存在となりました。1960年代から世界中で展覧会やパフォーマンスを行い、それらはアートシーンの展開に大きく貢献しました。その表現形式は美術、音楽、映像、パフォーマンス、詩と幅広く、フルクサス、コンセプチュアルアート、ヴィデオアートそしてフェミニズムなど重要な芸術運動に影響を与えています。
これまでに世界中の美術館で数々の展覧会を行っていますが、2000-02年にニューヨークのジャパン・ソサエティーが企画した回顧展「YES オノ・ヨーコ」展は北米6都市を巡回し、2003年から2004年にかけてアジア巡回、東京都現代美術館、水戸芸術館、広島市現代美術館など日本の5都市を巡回しました。また、近年では2008-2009年開催の個展「オノ・ヨーコ 空と私の頭との間に(YOKO・ONO: BETWEEN THE SKY AND MY HEAD)」(クンスタハーレ・ビーレフェルト、ドイツ/バルティック現代美術センター、ゲーツヘッド、イギリス)が話題を呼びました。2009年にはヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞生涯業績部門受賞。
Information
オノ・ヨーコ展 「灯 あかり」
- 会期
- 2011年12月10日(土) - 2012年1月28日(土)
- 会場
- 小山登美夫ギャラリー東京
Map
小山登美夫ギャラリー東京
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