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村上隆「Meet the Filmmaker」に登場

By the editors of TECHNÉ, posted at 12:00 AM on March 21, 2013

2013年3月20日、初監督作品「めめめのくらげ」の公開を控えた現代美術家の村上隆さんが、アップルストア銀座のトークイベント「Meet the Filmmaker」に登場しました。

「Meet the Filmmaker」は海外のアップルストアでも開催され、これまでもメリル・ストリープ、トム・ハンクス、ジェームズ・キャメロン監督など、世界的に著名な俳優や監督が登場しています。日本では、山田洋次監督、岩井俊二監督、阪本順治監督と、錚々たる顔ぶれが登場しています。

トークは、アニメ評論家の氷川竜介さんとの対談形式で行われました。村上さんは氷川さんをモデレーターとして招待した理由を「めめめのくらげは、最初はCGアニメーションのタイトルでした。11〜12年前に、代官山のアニメスタジオで作っていた頃、氷川さんに色々と相談にのってもらっていて。漠然とした先行きの不安感みたいなものを相談していた事もあり、紆余曲折して実写で撮影する事になり、CGの映画としてやっと誕生できたので、氷川さんにも立会人になって欲しいと思いお呼びしました。」と説明。約1時間程、映画の制作過程などが語られました。

トーク終盤では、会場に訪れた方との質疑応答も行われました。

Q:キャストなどで悩まれたり、苦労した事はありましたか?

なかったです。撮影そのものが楽しくて、一ヶ月が夢の様に過ぎていきましたので、なかったです。僕の場合、アニメは絵コンテを描いたり一度ビデオにしてから作っていくのですが、実写はもう既に役者さんがいらっしゃって、演技をしてくださるんで、情報量がすごく多いんですよね。実写をやってる人とちょっと感覚が違うと思うんですよ。「情報量が多くてすごくお得」とか「ここにCG付けていけば完成度が上がる」とか。ただ、2の撮影が入ってきた時には欲も出て来て、役者さんとも事前に話し合ったりして、1とは違ったアプローチでやっています。

Q:初音ミクとの出会いや印象を教えて下さい。

出会いはズバリlivetune、KZさんとの出会いで、3年ほど前に台湾でイベントをやった際に、DJをやって頂くために来てもらったんです。その時はKZさんの事はあまり知らなかったんですけど、リサーチしていく中でミク使いの著名な方だと知りました。それで、この「めめめのくらげ」の音楽をどうしようかという時に、監督補の西村さんが編集の時に「Last Night, Good Night」を付けてくれたんですよ。そしたらすごいハマったので、KZさんにお願いして初音ミクでやろうという事になりました。ミクを作ったクリプトンフューチャーの伊藤社長と知り合ったりして、一緒にやっていくプロジェクトとの一つとして親近感のあるものになってきています。

Q:映像作りで驚いた事はありますか?

フレンドというクリーチャーのリアリティが、5年前と比べ物にならないくらいリアルな表現が出来るという事に驚きました。最終的なルックが「本当にそこに居そうだな」というところまで詰めれるので、すごくショッキングな事でしたが、一回分かっちゃうともっとリアルにしたいと思ってしまって(笑)そこまで技術が上がっているとは知らなかったので、衝撃的でした。びっくりしました。

Q:映画業界やアニメ業界とコネクトされて、見えて来たものはありますか?

映画一本作るというのは、想像を絶する色んな業種の人達が、一つのゴールに向かって合体していかなければいけなくて、プロデューサーやマネージャーがすごく重要なんですね。映画を作るうえで、プロデューサーの重要度を実感した機会でした。

映画「めめめのくらげ」は2013年4月26日(金)より、TOHOシネマズ六本木ヒルズ他にて全国順次公開されます。

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