黒川塾 四十「坂口博信 人生のクリエイティブ」開催
2016年9月29日(木)、「坂口博信 人生のクリエイティブ」をテーマに、第40回目となる黒川塾が開催されました。
黒川塾はメディアコンテンツ研究家の黒川文雄さんが主宰し、今年で4周年を迎えました。記念すべき40回目のゲストは、全世界で1億本以上を売り上げ、今もなお絶大な人気を誇るRPGの金字塔「ファイナルファンタジー」シリーズの生みの親である坂口博信さん。黒川さんと坂口さんの軽快なトークで、お二人のエピソードや、坂口さんのクリエイティブな人生が語られました。
「控室で缶チューハイを飲んじゃったから」という坂口さんがほろ酔いの状態でスタートし、自分自身が影響を受けた作品、クリエイティブの世界に入るきっかけになった作品を問われた際には「基本的にはそういったものはない。最近思うのは、“世界観つくり”が好きということ。例えばスターウォーズの世界観は好き。好きだけど、自分たちの世代は皆スターウォーズを見ているので、これが影響を受けているかといえば、だったらみんな影響受けてるってことになっちゃう。だから、この手の質問はすごく難しい」と答え、自身のクリエイティブに関して影響を受けた作品がない事を説明しました。
また、「ファイナルファンタジー」シリーズのマスコットキャラクターでもあるチョコボの生みの親である石井浩一さんが天野喜孝さんを坂口さんに紹介したこと、「中山美穂のトキメキハイスクール」をつくった時に「中山美穂に会いたかったけど会えなかった」というエピソード、坂口さんが以前六本木で飲み歩いていたころから「キング」と呼ばれていたこと、「鳥嶋和彦さん、堀井雄二さん、鳥山明さんが羨ましかった」という率直な感想や、「ファイナルファンタジーの4・5・6が鳥嶋さんに認められて『クロノトリガー』につながった」といった話など、様々なエピソードが紹介されました。
最後の質疑応答が設けられ、過去のインタビューで語った実家の火災事故を経た現在の家族観を問われた際には「今は娘が可愛くて。最近うれしかったことは、娘が彼氏と別れたこと。相手がアメリカナイズされてるから、親の目の前で堂々と手をつないだり、抱き合ったりするんだよ」と語り、最後まで会場が爆笑で包まれました。
坂口さんは現在、2004年に立ち上げたミストウォーカーで様々なゲームを発表しています。2014年には、スマートフォン向けアプリゲームの「テラバトル」を発表しています。黒川塾は、音楽、映画、ゲーム、ネット、ITなど、すべてのエンタテインメントの原点を見つめなおし、来るべき未来へのエンタテインメントのあるべき姿をポジティブに考える会として今後も開催されます。
ミストウォーカー
http://www.mistwalkercorp.com/
黒川文雄さんTwitter
https://twitter.com/ku6kawa230