映画「灼熱」公開
2016年11月19日(土)、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞した映画「灼熱」が公開されます。
1991年、クロアチアのユーゴスラビアからの分離独立をめぐり、国内に住むクロアチア人とセルビア人との間で民族対立が激化。昨日まで隣り同士だった住民が、民族の違いを理由に銃を向け合う戦争へと発展しました。本作ではセルビア人の娘とクロアチア人青年を主人公に、紛争が勃発した1991年、終結後の2001年、平和が戻った2011年と、10年ごとに展開する3つのラブ・ストーリーが描かれています。3つの時代の異なる物語を同じ俳優が演じることで、時代を超えてひとつの愛が紡がれる様子が表現されています。
【STORY】
【1991年・紛争勃発前夜】クロアチア・アドリア海沿岸の村。恋人同士のイェレナとイヴァンは、戦火を逃れて安全な都会へと引っ越す予定だ。家族に別れを告げ、イヴァンの元へと向かうイェレナ。だがイェレナの兄のサーシャは、敵対する民族の男と付き合う妹に激昂し、イェレナを無理やり連れ去ってしまう。恋人の後を必死で追うイヴァン。追いついた彼の前には、2つの民族を分ける境界線と、セルビアの兵士たちが立ちふさがっていた。
【2001年・紛争終結後】戦争が終わり、久しぶりに我が家へと帰郷したナタシャ。熾烈を極めた戦いで村は廃墟と化し、ナタシャの家も見る影もなく荒れ果てていた。そこへ修理人のアンテがやってくる。家族を殺したクロアチア人である彼に冷たい態度をとるナタシャだったが、一方で、敵であるはずの男に激しく惹かれている自分に気付いてしまう。
【2011年・現代】都会の大学に通うルカは、夏休みを利用して故郷へと向かっていた。到着した海岸沿いのカフェではレイヴパーティが始まり、たくさんの若者たちで賑わっている。開放的な雰囲気に盛り上がる友人たちから離れ、ひとりで町外れに向かうルカ。彼の心の中は、かつて両親によって仲を引き裂かれた恋人マリヤの事で占められていた。
映画「灼熱」は、11月19日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー。
監督・脚本:ダリボル・マタニッチ
出演:ティハナ・ラゾヴィッチ、ゴーラン・マルコヴィッチ、ニヴェス・イヴァンコヴィッチ、ダド・チョーシッチ、スティッペ・ラドヤ、トゥルピミール・ユルキッチ、ミラ・バニャッツ
2015/クロアチア・スロベニア・セルビア/クロアチア語/カラー/デジタル/5.1ch/123分/原題: ZVIZDAN/インターナショナル・タイトル: The High Sun/日本語字幕:松岡葉子 字幕協力:藤村博之
後援:クロアチア大使館 配給・宣伝:マジックアワー
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