〈自由なメイク表現が採用基準〉企業の「顔採用」が話題に

2019年3月1日から3月11日の期間、伊勢半グループのブランドKISSME(キスミー)が、「顔採用」をキャッチコピーとした採用募集を行い、話題になっています。

今回KISSMEが行っている採用募集は、化粧品を扱う企業として、あくまでも今回の面接でのメイクをどのように表現しているのかチェックするもので、容姿の良し悪しや、性別で判断するものではありません。

近年は過剰な“言葉狩り”も増え、このような表現にも、一部の苦情により、キャンペーンの廃止やイベントの中止に追い込まれるケースもあります。しかし、KISSMEのようなコスメブランドやアパレルブランドでは、ブランドを体現できる人材を求める傾向もあり、事実、「Dior homme」「SAINT LAURENT」、そして現在は「CELINE」のアーティスティックディレクターを務めるエディ・スリマンがディレクションするショップでは、エディのスタイルに合う細身の方が、ショップスタッフとして店頭に立っているケースが多々見られます。(※あくまでも過去のショップスタッフのスタイルが参考であり、公表されている採用基準ではありません)

日本では、男女雇用機会均等法があり、男性のみ、女性のみの募集は禁止されています。日本にも進出しているアメリカのカジュアルブランド「Abercrombie & Fitch」は、上半身裸の男性スタッフがフロアを歩き回り、そのスタッフが「モデル」と呼ばれている事から、外見を基準に採用した雇用差別に当たる可能性があるとして、フランスの人権団体が調査し、非難した事例もあります。

※厚生労働省「雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/danjokintou/index.html

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ブランディングと採用の狭間で、今後もこのような参考基準が増えるのか、注目されます。

【KISSME/顔採用はじめます。】
https://www.isehangroup.jp/kissmeproject/kaosaiyo2020/

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