小清水漸 個展開催

2016年5月14日(土)から、Blum & Poe(東京)にて、小清水漸さんの個展が開催されます。

小清水さんは1944年、愛媛県宇和島市生まれの作家です。現在は京都と大阪を拠点に活動しています。小清水さんは1960年代後半から70年代にかけて台頭した「もの派」グループの中心メンバーの一人として知られています。1966年から1971年まで東京の多摩美術大学の彫刻学科に在籍。以来、岐阜県美術館(1992年)、愛媛県美術館(1992年)、久万美術館(愛媛、2005年)、京都市立芸術大学(2010年)など、多数の個展を開催。2012年に吉竹美香さんキュレーションの「太陽へのレクイエム:もの派の美術」展(Blum & Poe、ロサンゼルス)で紹介されたことを機に、海外においても注目を集めるようになりました。

小清水さんは1971年の第7回パリ青年ビエンナーレにて、様々な角度や間隔で彫り込みを入れた30本の松の板を円形に配置した作品「表面から表面へ」を出品しました。その後、1970年代半ば頃より、当初「表面から表面へ」にて追求したアイディアをさらに発展させた「作業台」シリーズの制作に取りかかります。1976年のベネチア・ビエンナーレへの出品は、「作業台」のシリーズがはじめて国際的な場で披露されるきっかけとなりましたが、それらの作品は展覧会の閉幕とともに所在不明となりました。本展で展示される「作業台」は、当時失われた作品の新たなバリエーションとして構想され、様々に合わさる幾何学模様の彫り込みが表面に施された4つの台から構成されています。

会期は7月2日(土)まで。この機会に是非ご高覧ください。

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