ワコウ・ワークス・オブ・アート(六本木)にて、2014年5月30日(金)から2014年6月28日(土)まで、フィオナ・タンの個展「Photo Works」が開催されます。
フィオナ・タンは1966年インドネシア生まれ、オランダ在住の映像作家です。ヴェニス・ビエンナーレ、イスタンブール・ビエンナーレ、ICPトリエンナーレ、ドクメンタ11、ベルリン・ビエンナーレ、横浜トリエンナーレなど、これまで数多くのアートショウに参加、精力的に制作活動を続けています。2009年には第53回ヴェニス・ビエンナーレにオランダ代表として出品、2010年よりヨーロッパとアメリカの美術館を巡回する個展「Rise and Fall」を開催。2010年ヴェニス建築ビエンナーレでは、犬島で妹島和世建築のハウスプロジェクトと共存する島と人々をとらえた映像作品を発表しました。2013年、金沢21世紀美術館で国内初の回顧展を開催。2014年から2015年にかけ、森美術館でのグループ展参加の他、東京都写真美術館(2014年7月)、国立国際美術館(2014年12月)、IZU PHOTO MUSEUM(2015年)で個展を予定しています。
今回の展示では「Photo Works」と題して、映像作家として知られるフィオナ・タンの、写真作品のみをセレクトした展示をおこないます。展示の中心となるのは代表作のひとつ「Vox Populi(人々の声)」です。各地で家族アルバムの写真を集め、それぞれの国ごとに展示するこのシリーズは、これまでに、ノルウェー(2004年)、シドニー(2006年)、東京(2007年)、スイス(2010年)、ロンドン(2012年)で制作されてきました。今回はこの中から「Vox Populi, Tokyo」を展示します。さらに、イギリスのブライトンに19世紀に娯楽施設として建造された後、たびかさなる嵐と火災によってその姿を消すこととなった桟橋を作品化した「West Pier」、スウェーデンのゴッドランド島で撮影された「Närsholmen」、瀬戸内海の直島を訪れた際に制作された「Roof Tiles」とともに、7月19日からワコウ・ワークス・オブ・アートで開催予定の個展にて、日本初公開となる最新の映像インスタレーション作品「Nellie」をテーマにした写真作品も展示されます。
5月31日からは、フィオナ・タンが参加する「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」も森美術館で開催されます。併せて、この機会に是非ご高覧下さい。