横山裕一「ルームと世界地図」

アラタニウラノ(白金)にて、2013年6月1日(土)から7月6日(土)まで、横山裕一さんの個展「ルームと世界地図」が開催されます。

横山さんは、1967年宮崎県生まれの作家です。油絵を学んだのち、“時間を描く”表現方法として漫画を選び、疾走感のある描線や独特なキャラクターが印象的な作品を展開しています。『ニュー土木』、『トラベル』、『NIWA』、『ベビーブーム』など多くの著書は国内での高い評価に留まらず、フランス、アメリカ、イタリア、スペイン、ロシアなどで翻訳され、世界中で注目を集めています。その注目度に比例して、国内外で多数の展覧会に参加し、2010年には初の大規模個展として「横山裕一 ネオ漫画の全記録:『わたしは時間を描いている』」(川崎市市民ミュージアム)が開催されました。

本展では、6月1日刊行予定の最新著書『世界地図の間』(イーストプレス)の原画をはじめ、そのボツ原画を用いて無数の顔がコラージュされた新作が展示されます。横山さんが『世界地図の間』を“劇画”と表するのに対し、“ギャグ漫画”であるという『ルーム』(6月1日刊行予定、ハモニカブックス)にも通ずる作品を含む、1990年代にペンキで描かれた初期絵画作品も展示されます。

初期絵画に見え隠れする人や景色は、時を経て新たに刊行される2作品『世界地図の間』『ルーム』へと繋がっていると言えます。また、これまでに発表した作品の原画も多数並ぶほか、あわせて横山作品の中に登場する様々な容貌とファッションを持つキャラクター達のアイデアスケッチも閲覧できるようになっています。この機会に是非ご高覧下さい。

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